平成25年式、4.9万km走行の日産ノート(E12)。
エアコンがほとんど冷えないということでご入庫いただきました。
![施工前の吹き出し口温度](https://www.step-cars.com/wp-content/uploads/2020/06/B012019-08-05_10-33-37_990_R.jpg)
まず、吹き出し口の温度を測ってみたところ、約28℃を示していました。
これでは、この猛暑の中ちょっと耐えられませんね。
![ガス回収](https://www.step-cars.com/wp-content/uploads/2020/06/B022019-08-03_10-46-41_459_R.jpg)
ゲージを接続して圧力を測ってみたところ、ガスはちゃんと入っているようでしたし、目視とガスの圧力変化でコンプレッサーが機能していることも確認できました。
ただし、ガスの量が適量かどうかの判断はできないので、まずは、一度ガスを全て回収した後、真空引きを行い、規定量のガスを入れなおすところから始めることとしました。
通常、ガスが規定量より減ることはあっても増えることはないのですが、ごくまれに、ガスを入れ過ぎていると思われるケースがあるので…
![低圧パイプの結露](https://www.step-cars.com/wp-content/uploads/2020/06/B032019-08-05_10-38-29_089_R.jpg)
![大量の除湿水](https://www.step-cars.com/wp-content/uploads/2020/06/B042019-08-05_10-38-17_624_R.jpg)
ガスを入れなおした後、エアコンを稼働すると、低圧パイプがキンキンに冷えて結露していますし、除湿された水が床に大量に流れ出ていることからも、エバポレーターは十分に冷えていることがわかります。
それでも吹き出し口から出てくる風は冷たくなりませんので、これは、エアミックスの制御系の問題と考えられます。
![オンボード診断](https://www.step-cars.com/wp-content/uploads/2020/06/B052019-08-03_15-00-12_931_R.jpg)
この頃の日産のオートエアコンにはオンボード自己診断機能がついているので、その機能を用いて点検してみました。
オンボード自己診断機能にはSTEP.1~6のモードがあり、表示の異常点検、センサーの異常点検、モードドア位置の点検、アクチュエーターの作動点検、センサー認識温度確認、温度センサー補正等が行えます。
今回は、表示やセンサーには異常がなかったのですが、最も疑わしいエアミックスドアの動きを確認すると、フルHOTからフルCOLDに変化させても、エアミックスドアが全く動かないことがわかりました。
![エアミックスドア](https://www.step-cars.com/wp-content/uploads/2020/06/B072019-08-05_09-36-10_493_R-rotated.jpg)
![エアミックスドアアクチュエーター](https://www.step-cars.com/wp-content/uploads/2020/07/B082019-08-06_11-01-10_777_R.jpg)
というわけで、エアミックスドアアクチュエーター不良と特定し、アクチュエーターを交換することにしました。
![エアミックスドアアクチュエーター取り付け後](https://www.step-cars.com/wp-content/uploads/2020/06/B062019-08-05_10-32-31_208_R-rotated.jpg)
エアミックスドアアクチュエーター交換後、再度、オンボード自己診断機能によりエアミックスドアの動きを確認したところ、正常に作動していることが確認できました。
![吹き出し口温度(修理後)](https://www.step-cars.com/wp-content/uploads/2020/07/B092019-08-05_09-38-06_044_R.jpg)
修理後には吹き出し口の温度が12℃となりましたので、この夏も快適にお乗りいただけるかと思います。