整備事例

フォレスター ヘッドライト浸水修理

走行距離14.9万km、平成18年式のフォレスター(SG5)。
結露とか水滴とかいうレベルではなく、ヘッドライトユニットの中で金魚が飼えそうなくらい浸水しています。
ユニット下部に取り付けられたバラストが浸水して故障してしまったのか、ヘッドライトも点灯しないようです。

フォレスター ヘッドライト浸水
ヘッドライト浸水

水の浸入箇所は特定できませんが、ヘッドライトユニットのガスケットが劣化して浸水しているものと考えられます。
ヘッドライトユニットを新品に交換してしまえば早いし確実なのですが、新品のヘッドライトユニットはかなり高額ですし、中古のユニットでは同じように浸水する恐れもありますので、今回は修理で対応することとなりました。

フォレスター ヘッドライト取り外し状態
フォレスター ヘッドライトユニット

とりあえず、バンパーを外して、ヘッドライトユニットを取り外します。

フォレスター ヘッドライトユニット 分解
ヘッドライトユニットの分解

続いて、ヘッドライトユニットのカバーと本体を分離します。
通常、ドライヤーなどで温めながらガスケットを柔らかくして分離するのですが、ほとんど温めなくても簡単に分離しました。
それだけ、ガスケットが劣化していたということでしょう。

フォレスター ヘッドライトユニット分解

ウィンカーバルブ周囲の汚れが特に激しいので、おそらくこのあたりのガスケットが劣化して水が浸入していたものと推察されます。

古いガスケットを剥がし、キレイに掃除してから、新しいガスケットを取り付けてユニットを組み付けます。
故障したバラストは新しいものと交換し、ユニットを車両に取り付けました。
浸水していたのは左側だけだったのですが、予防措置として右側も同じ処置をすることとしました。

フォレスター ヘッドライトユニット 修理後
ヘッドライトユニット取り付け後

ガスケットを交換しただけではまた浸水する恐れもあるので、見た目はかっこよくないのですが、お客様の了解を得て、念のための処置として、上からシーリング材も塗布しました。

フォレスター ヘッドライトユニット修理後
シーリング材の塗装

ボンネットを閉めたら見えなくなる箇所なのでそのままでも良いかとも思ったのですが、少しでも目立たない方が良いと思い、塗ったシーリング材を黒色に塗装して仕上げました。

コロナプレミオ オルタネータ交換

平成13年式、走行距離8.4万kmのコロナプレミオ(AT211)。
バッテリー上がりということで、バッテリー交換のご依頼をいただいたのですが、念のため専用テスターで充電状態を確認してみたところ、リップル電圧がかなり高く、オルタネーター異常が疑われました。

コロナプレミオ 異常なリップル
充電時のリップル波形

オシロスコープで充電時のリップル波形を確認してみると、明らかに異常な波形が見られました。
これは、ダイオードが短絡した波形か、ステータコイルが断線した波形のようです。

コロナプレミオ オルタネータ
新旧オルタネータ
コロナプレミオ オルタネータ取り付け
新しいオルタネータ取り付け

さっそくお客様の了解を得てリビルト品のオルタネータを手配し、交換しました。

コロナプレミオ リップル波形
オルタネータ交換後のリップル波形

オルタネータとバッテリーを交換後にリップル波形を確認したところ、正常な波形が見られました。

単純なバッテリー上がりと思いこみ、バッテリーだけを新しいものに交換していたら、数日後にまたバッテリーが上がってしまったことでしょう。
念のために点検して良かったです。

ジャガーXJ6 デファレンシャルギアオイル漏れ修理他

デファレンシャルギアからのオイル漏れで入庫した平成8年式ジャガーXJ6。

ジャガーXJ6

リフトアップしてオイル漏れ箇所を確認すると、

ジャガーXJ6 デフピニオン
デファレンシャルピニオン

どうやら、デファレンシャルピニオンのオイルシールから漏れているようです。

ジャガーXJ6 リアクロスメンバー
リアクロスメンバー

ショックアブソーバーのブッシュも交換する必要があったので、リアクロスメンバーをそっくり降ろして作業することとしました。

ジャガーXJ6 ディファレンシャルピニオンオイルシール
ディファレンシャルピニオンオイルシール(旧)
ジャガーXJ6 ディファレンシャルピニオンオイルシール
ディファレンシャルピニオンオイルシール(新)

オイルシールからの漏れを確認し、新しいオイルシールに交換しました。

ジャガーXJ6 ショックアブソーバーブッシュ
劣化したショックアブソーバーブッシュ
ジャガーXJ6 ショックアブソーバーブッシュ
交換後のショックアブソーバーブッシュ

ショックアブソーバーのブッシュも新しいものに交換した後、クロスメンバーを組み付けて完了。

ブルーバードシルフィ トルコン太郎でATF交換

走行距離16.3万km、平成13年式のブルーバードシルフィ(QG10)。
ATのオイルパン脱着、清掃を行った後、トルコン太郎でATF交換を行いました。

ブルーバードシルフィ
ブルーバードシルフィ CVTF抜き取り
ATF抜き取り

ATFには赤みと透明感が残っています。

ブルーバードシルフィ CVTオイルパン
CVTオイルパン
ブルーバードシルフィ CVTオイルパンマグネット
ATオイルパンマグネット

オイルパンの汚れ具合はそれほどひどくありませんが、マグネットには鉄粉がかなり付着しています。

ブルーバードシルフィ CVTバルブボディ
ATバルブボディ

かなり汚れていたストレーナーも新しいものに交換します。
と書くと簡単なように感じますが、このストレーナーは、固定しているボルトの1本がバルブボディを貫通し、バルブボディの上側のナットで固定されています。
なので、何とかストレーナーを外すことができたとしても、新しいストレーナーを取り付ける際にはバルブボディを外さないとボルトを締め付けることができないので、かなり面倒です。

ブルーバードシルフィ CVTF交換
トルコン太郎でATF交換
ブルーバードシルフィ CVTF交換後
クリーナーモニター

ATオイルパンを取り付けた後は、トルコン太郎で、クーラーラインからの圧送交換方式によるATF交換です。
総交換量は11リットルですが、交換後のクリーナーモニターを見るとかなり透明感があるキレイな状態になっていることがわかります。

ハイエース 車検時にトルコン太郎でATF交換

走行距離25.5万km、平成17年式のハイエース(KDH200V)。
車検整備の際に、ATF交換をご依頼いただきました。

ハイエース ATオイルパン取り外し
ATバルブボディ

オイルパンを取り外すと、ストレーナーがかなり汚れているのがわかります。

ハイエース ATバルブボディ
ATバルブボディ ストレーナー交換後
ハイエース ATオイルパン清掃
ATオイルパン清掃後

ATFストレーナーを新しいものに交換し、オイルパンを清掃後に組み付けます。

ハイエース トルコン太郎でATF交換
トルコン太郎でATF交換
ハイエース トルコン太郎でATF交換
廃油と新油との比較

クーラーラインからのATF圧送交換で、総交換量は12.5リットルでした。
最初に抜いた廃油と新油を比較すると、ATFがかなり汚れていたことがわかります。
交換後のクリーナーモニターの写真は取り忘れてしまいました…(汗