ロードスター エアコンガス再充填
オッティ クラッチオーバーホール
日産オッティのクラッチオーバーホールのご依頼をいただきました。

最近の乗用車では、MT車が極めて少なくなったので、クラッチオーバーホールの作業も実施する機会がめっきり減ってきました。

ミッションを下ろすとクラッチカバーが見えてきますが、ダイヤフラムスプリングの周りにクラッチディスクが摩耗して発生したガラス繊維が大量にこびりついています。

クラッチディスクはすっかり摩耗して、クラッチカバーの内側にも、ガラス繊維がこびりついています。

ミッションケース側にも、同様にガラス繊維が溜まっていました。

エンジン側に、新しいクラッチディスクとクラッチカバーを取り付け、ミッションケース側は、内部を清掃した後に新しいレリーズベアリングを取り付けました。
今回のケースでは、半クラッチを多用したために短期間に大量のダストが溜まったものと思われますが、クラッチディスクの素材にも問題があったのかもしれません。
いずれにしても、クラッチの減りは運転の仕方に大きく左右されますので、MT乗りの方はご注意ください。
エルグランド エアコンガス再充填
エディックス 冷却系統交換
平成18年式、8万km走行のホンダ・エディックス(BE1)。
前後2列で6人乗りシートという、ちょっと珍しい車です。
エアコンが効かなくなったため某量販店でガスチャージをしてもらったけれど改善されないということで、弊社にご入庫いただきました。
さっそく、ゲージマニホールドを接続して点検してみたところ、A/CスイッチONでマグネットクラッチはつながるものの、高圧、低圧の圧力が全く変化しないという症状で、明らかなコンプレッサーの圧縮不良ということがわかりました。
さっそく、リビルトのコンプレッサーを用意して交換しようとしたところ、


取り外したコンプレッサーから、真っ黒なコンプレッサーオイルが出てきました。
これは、コンプレッサー内部が摩耗して出た金属粉がコンプレッサーオイルに混じり、冷却ライン全体に回ってしまったものと考えられます。
このままコンプレッサーを交換しても、金属粉がエキスパンションバルブに詰まって不具合を起こす危険性があります。
ホースやパイプに加えて、コンデンサー、ドライヤー、エバポレーターなどをすべて洗浄できれば良いのですが、完全に洗浄することは極めて困難です。
というわけで、お客様と相談した結果、今回は、冷媒ガスが循環する冷却系統すべての部品を交換することにしました。



車種によっては、エバポレーターを取り外すために、インストルメントパネルを取り外さなければならないものもあるのですが、この車種は比較的、楽です。

グローブボックスの奥にあるブロアファンユニットを取り外すと、その奥にあるエバポレーターを取り外すことが可能です。





部品の組付けが終わったら、最後に、真空引きとガスチャージをして完了です。
エアコンは、とてもよく冷えるようになりました。
ルノーメガーヌ ミッションマウント他交換
平成24年式、6.6万km走行のルノーメガーヌ。
走行中にミッションマウントのボルトが折れてミッションが脱落。その際に、左ドライブシャフトのインナージョイントが抜けてしまったために、走行不能に。

脱落したミッションは、メンバーの上に乗っかっていました。

左ドライブシャフトのインナージョイント(トリポードジョイント)がブーツ内部で抜けて空転したため、ブーツがよじれてグリスが飛び散っていました。
ネットで調べてみると、ミッションマウントのボルトが折れてミッションが脱落するのはメガーヌの定番の不具合のようで、他にも同様の報告が多数見られたのですが、ドライブシャフトのジョイントが抜けたというケースは見つけられませんでした。
おそらく、ローダウンしているために、ミッションが脱落した際に、ハブとミッションとの距離が遠くなってしまうものと考えられます。

ミッションマウントを交換するためには、バッテリーケース周りの部品を取り外さなければなりません。

バッテリケースを外すと、ミッションマウントが見えてきます。
折れたボルトの頭が、ミッションマウントの上に転がっています。

ミッションマウントブラケットには折れたボルトの先端が残っていますので、ミッションマウントとマウントボルトに加えて、ミッションマウントブラケットも新しいものと交換しました。



ついでに、エンジンマウント一式も交換しました。


左ドライブシャフトは、インナージョイントの損傷が考えられましたので、お客様支給の中古品と交換しました。
最後に、抜けた分のミッションオイルを補充して、作業完了です。